髪が上手くセットできない理由。ヘアカットについて解説します。
- Akihiro Hashimoto
- 3月22日
- 読了時間: 7分
更新日:3月26日
こんにちは
福岡【天神 今泉】マンツーマン美容師
橋本明弘
今日は
毛量調整について

毛量調整とは言葉の通り
髪の量を調整する
ということです。
この毛量調整はヘアカットにおいて
かなり重要なポイントになります。

✔︎髪の量が多くてうまくスタイリング出来ない
✔︎髪の広がりが気になる
✔︎ドライヤーしても
髪が中々乾かない
そんなお悩みを抱えている方も多いかと思います。
美容師をやっていると
髪の量が多い方、少ない方など
いろんな方に
出会う機会があります。
髪が多い方は
上記で述べた様なお悩みがあり
少ないと感じている方は
反対にボリュームが欲しい!というような
お悩みがあります。
美容師になって15年
有り難いことに沢山のお客様の髪を切らせていただきました。
ご新規で来てくださったお客様に
「今までのヘアスタイルや美容室で嫌だった
経験などありますか」
と質問すると
ある共通点があることに気がつきました。
扱いづらいという多くの方が
"髪をすかれすぎて毛先がペラペラに
なってしまった"
とおっしゃいます。
イメージ

この様な感じで
中間部分から毛先にかけて
スカスカになっている場合
髪はまとまりが出づらくなります。
また
短い髪の毛ができるので
髪がパサパサに見えてしまいます。
髪がまとまらない。
跳ねてしまう。傷んでみえる。
そんな原因として毛量調整の問題、
すき方の問題があります。
では、髪はすかない方が良いの??
しかし!
全く量を減らさないことが正解なのかと
いうとそういう訳でもありません。
髪は
平均10万本生えていると言われますが
髪の密集度、頭のカタチや髪の太さによって
髪がかなり多く感じている方はいるでしょう。
そのような毛量が多い
髪が重いと感じている方に対して
髪を全く減らさないと
頭が大きく見える
頭皮がきちんと洗えない
髪が中々乾かない
結んだ時の束が太い
耳に髪がかからない
などの弊害が起きてしまいます。
またヘアスタイルのラインの質感に
おいても、ラインが残りすぎる(パツンとした)
場合があるので
見た目的にも問題になることがあります。
正しい毛量調整とは
ここからは
僕が考える正しい毛量調整の仕方を
解説していきます。
①根本は軽く、毛先は重く
②頭の丸み(骨格)に対して適した量を取る
③髪の重なりを減らす
この3つが非常に大切です。
一つずつ詳しく説明していきます。
①根本は軽く、毛先は重く
髪の毛を1束
頭皮に対して90度で引き出した時に
頭皮から毛先にかけて
少しづつ軽くなっていくことが理想です。

この時重要なのが
毛先を軽くしたい時にでも
毛先だけをすかないこと。

根本から量を一度とったとしても
毛先は軽くなります。
逆に毛先にハサミをいれた場合
根本の髪の量は残ります。
つまり
根本▶︎中間▶︎毛先の順を守って
均一に減らしていくことが大切です。
理想としては
毛先に厚みが残っていることが重要です。
髪を90度で引き出した時に
中間あたりからごそっと髪が無い場合
髪が扱いづらいとお客様ご自身でもわかる可能性が高いです。
ロングヘアの方(胸より下くらい)の場合は
長さで重さが作られているので
さほど気になりませんが
ショートヘア、ボブ、ミディアムヘア
あたりの長さの方は
このカットの仕方によって大きく扱いやすさが
変わります。
更に
この量感調整のメリットは
量が増えてきた時に
また根本を取れば良い
ということ。
当然ですが1ヶ月、2ヶ月たてば
髪は伸びて髪の量が増えます。
そうなった時に
美容師自身がどうやって髪の量をとったか
分からない
これが1番良くない事態になります。
その時のなんとなくの感覚
に頼って量をとってしまうと
その時は良くても次回カットする時に
美容師自身が困るんです。
前回喜んでくれて、前回と同じでって
言ってくれたけどどうやって量やったっけ?
みたいな事になります。
この量の取り方をすれば
引き出した時にハッキリと量が増えたところが
分かります。
ですので前回と同じ量の取り方が
自動的に可能となります。
②頭の丸み(骨格)に対して適した量を取る
頭は縦にも横にも丸いです。
曲線でできています。
そして重力があるので髪は基本的に下に落ちます。
そのため
髪が多く重なる部分と
重なりが少ない部分にわかれます。
ここまで言うと
もうお分かりかもしれませんが
どこの髪の量が不必要か。
当然重なりが多い部分ですよね。
また日本人は欧米人の方と
頭のカタチが違います。
よって、頭が不恰好に元々なりやすいんです。
日本人の方の骨格の特徴としては
頭のはちがはっていて
絶壁というパターンが多いです。
なのでこのようなヘアスタイルに
人気が集まります。
このカタチは
横から見た時のシルエットが美しいのですが
良く考えたら
欧米人の方の元々のあたまのカタチなんです。
頭のカタチも相まって
髪の密集しやすい場所と
少なくなりやすい場所が存在しています。
ここで注意したいこととしては
髪を一つ結びにするのか。
ハーフアップにするのか。
お仕事でお団子にするか。
そこを把握し、すきバサミを入れない部分を
つくれば短い髪が出てくるということも
防ぐことができます。
③髪の重なりを減らす
最後に量をすかずに
髪の重なり(分量を減らす)を減らす方法です。
それは
いわゆるレイヤーカットです。

レイヤーとは
髪の上が短くて下にいくにつれて
長くなるという状態を指します。
おり重なりを作ることで
髪の厚みを減らすという方法です。
僕はインナーレイヤーという手法を
よく使うのですが
インナーレイヤーのメリットは以下の通りです。
⚪︎髪型(外枠に左右されない)
⚪︎結んだ時やアレンジした時におくれ毛として
活用しやすい
⚪︎お顔が明るい印象になる
⚪︎こなれた印象をつくれる
⚪︎不必要な時は耳にかけることが可能
頭のカタチが
くっと顔側に入っていることがありますが
(ご自身だと分かりづらい)
ここを取るだけで随分扱いやすく
軽くなってくれる感覚になります。
④もちろん例外もある
上記の説明が当てはまらないヘアスタイルも
あります。
例えばベリーショート、メンズのショートヘア
など
そもそも頭皮から毛先までの長さが短い場合や
くせが強くてわざと髪を動かしたい場合や
セオリーから外して量感を調整するパターンもあります。
この場合は
量を取るというよりは質感を調整するという
イメージですのでセニング(すきバサミ)の使い方も大きくかわります。
いかがでしたか?
今回は量感調整という
少しマニアックな内容になりました。
髪を減らす
たったこれだけの事ですが
やり方次第で
髪が扱いやすくなりますし
髪が綺麗に見えるようにも、小顔に見えるようにもなるということです。
なんだか
良く見えるヘアスタイルや
なんだか
扱いやすいヘアスタイルの裏側には
必ずと言って良いほど
なんとなくの仕事は入っていないと思います。
きちんと理論に基づき
計算し作られるものには再現性が生まれます。
感覚やセンスはもちろん必要ですが
それだけでは賄いきれないところもヘアカットには
あるとつくづく感じています。
現在ご来店いただいている
お客様は髪の悩みがある方、もともと髪が扱いづらいと感じていた方がほとんどです。
また、自分に何が似合うのか
分からない。
そんな方からもご相談いただくことが多いです。
時代は常に移り変わり
トレンドやヘアスタイルの在り方も変わります。
また、人も
年齢を重ねていくことや
生活環境の変化もあり
その時々にベストヘアスタイルも変わります。
そんな中で
僕ら美容師が出来ること
少しでも髪が扱いやすく
ヘアスタイルで少しでも気持ちが明るくなり
自分自身を好きでいられるということ。
自分自身
学びを止めずに
出来る技術、知識、経験を増やしていきたいと
思っています。
髪のお悩み
ヘアスタイリングやヘアケアに関することなど
些細なことでも解決できる様
精一杯努めるので
お気軽にお尋ねくださいね。

橋本明弘
AKIHIRO HASHIMOTO
福岡天神/ 今泉 マンツーマン美容師
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